友人の川柳2018/11/07 16:43

学生時代からの親友が、長年、川柳を通信教育で勉強している。

数年前、得意気に、自分の作品を披露した。

     我妻は 薄命忘れ 孫を抱く

「川柳らしさは認めるが、厚かましい句だな!」と応じた。

この友人とは、家が近いこともあって、ほぼ月に一度の割合で、夫婦で会って食事をしている。

彼とも共通のもう一人の学生時代からの友人が静岡県に居るが、この友人とも四半期に一度くらい集まり3組でやはり会食し、年に一度は、この3組で、忘年会がてらの旅行をしている。

もう半世紀を超える付き合いとなった。

昨年、3組で、平泉を旅行した後、川柳を学んでいる友人が、自分の作品を下記のように投稿したら、講師から最高の評価を得たと連絡してきた。

  平泉が紅葉の時でした。
  かつて栄えた歴史の跡を訪れ、友に落ち葉が散りかかる姿に時の流れを感じました。

      足るを知る 君の笑顔に 落ち葉散る

  講師句評:
  すばらしいです。そして友情があふれています。添削不要です。
  短冊に書いて、部屋に飾ってみましょう。

彼から、「『足るを知る君とは俺のことか?』、という疑問はあろうかとも思うが、そこは想像にお任せする。」と言ってきた

これには、こう応えた。「疑問はない。俺であるはずがない。未だ『足るを知る』という心境にはない。」

とは言え、確かに、なかなかいい句だと思った。

そして、「川柳というより、俳句ではないか?」と感想を述べたら、「俳句は季語が必須。川柳は季語を気にしない。したがって、川柳に季語のようなものが入っていたら、俳句との区別はつかないことが多い」と言う。

最近、またまた、「お前との交友を句にしたら、最高の評価をもらった」と知らせてきた。投稿内容と句評は下記の通り。

  学生時代からの親友と時々夫婦同伴で一杯飲みます。

  少し酒が入ると、すぐに時代が五十年位逆のぼって話に花が咲くのが実に楽しみです。

      友と飲む すぐに 青春よみがえる

  講師句評:
  何より「学生時代からの親友とご夫婦ご一緒に」というのが羨ましいです。

  お酒を前にイキイキとした皆様方の表情が伝わってきてOK。
  いい一句です。添削要りません。

彼との50数年に及ぶ交友をこのように川柳にしてもらうというのも面映いが、嬉しくもある。